●ザイン,独自開発の高速シリアル伝送のLSIを年内量産
 ザインエレクトロニクスは,2005年5月31日に東京都内で技術説明会を開催し,5m~10mの距離を1対の差動信号線で伝送可能な独自の高速シリアル・インタフェース規格「V-by-One」について開発の現状と今後の計画を明らかにした。V-by-Oneに準拠した送信/受信LSI「THCV213/214」のサンプル出荷を2005年第3四半期,量産出荷を2005年第4四半期から開始するという。V-by-Oneについては2004年10月に技術の概要を明らかにしていたが,今回,実現技術の詳細などに初めて言及した。
http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20050531/105305/


 V-by-Oneは,画像伝送に最適化して開発したデジタル・インタフェース規格である。信号の入出力レベルにはLVDSを用いる。ボード上の信号周波数は約1GHzである。従来のCMOS/TTL方式と比べて,ケーブルの本数を約1/10に削減できる。これにより,ケーブルやコネクタのコストを減らせる。


 まずは車載、いずれはHDTVプロジェクタへ


 ザインエレクトロニクスは,V-by-Oneを業界標準のインタフェースに育てる考えである。このために,「技術を囲い込まずに,可能な限りオープンにする」(ザインエレクトロニクス)という。ユーザーや半導体メーカーから,ライセンス料やロイヤリティを徴収しないことも検討しているもよう。



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http://www.thine.co.jp/news/press_041006.htm

2004年10月6日
次世代カーマルチメディア用伝送技術V-by-One(TM)開発のお知らせ
-ITSなどインテリジェント化が進む自動車内情報伝送ケーブルを90%超削減-