【EDA】Mentorの合成ツールを三洋がマルチメディアLSIの設計に採用
米Mentor Graphicsは5月26日、アルゴリズム合成ツール「Catapult C Synthesis」を三洋電機が採用したと発表した。三洋は、次世代マルチメディアLSI設計用に同ツールを適用する。結果品質や、使いやすさなどが採用の決め手になったという。三洋では、より高い抽象度レベルから設計を開始して、従来よりも早く簡潔にRTLコードを生成できたという。



米Mentor Graphics Corp.は,三洋電機がMentorの動作合成ツール「Catapult C Synthesis」を採用したと発表した。三洋は同ツールを次世代マルチメディアLSIの設計に適用するという。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20050526/105097/

三洋電機は,これまでにも,市販の動作合成ツールをLSI設計に適用していると発表している(Tech-On!関連記事1 同2 )。Mentorによれば,三洋はこれらの結果を踏まえ,既存の動作合成ツールよりも,抽象度の高いデータを入力できる製品を探していたようだ。Catapult C Synthesisは時間情報をもたない,いわゆるアンタイムドな記述からの合成ができることをウリモノにしており(同3 ),今回の採用に至ったと見られる。

 ニュース・リリースには,三洋電機の山内英樹氏(研究開発本部 デジタルシステム研究所,LSI設計技術担当主席)がコメントを寄せている。「Catapult Cを使うことで,より高い抽象度レベルから設計を開始して,従来よりもかなり早く簡潔なRTLコードを得られるようになった。アルゴリズム記述から自動的にASICおよびFPGAのハードウェアを設計可能になるため,ハードウェア設計者はコーディングに割く時間を短縮して,設計のより重要な分野に時間をかけることができるようになる」(山内氏)という。